【目次】
・嚙みしめや歯ぎしりのコントロール
・姿勢の改善
・食事の工夫
・顎のストレッチとマッサージ
・ストレスの軽減
・冷温療法の活用
顎関節症は、顎の関節やその周囲の筋肉に異常が生じることで、口の開閉時に痛みが出たり、音が鳴ったり、開けにくくなったりする症状を指します。
現代社会では、スマートフォンやパソコンの長時間使用、ストレス、睡眠不足、歯ぎしり、姿勢の悪化などが発症や悪化の一因となっています。
顎関節症は一度発症すると慢性化しやすいため、日常生活の中でのセルフケアが非常に重要です。
以下に、具体的なセルフケア方法を紹介します。
1. 噛みしめ・歯ぎしりのコントロール
多くの顎関節症患者は、無意識のうちに上下の歯を強く噛みしめています。
これが関節や筋肉に過剰な負担をかけ、症状を悪化させる原因になります。
特に日中は、「リラックスしているときは上下の歯は触れ合っていないのが正常」ということを意識し、「歯を離す習慣」を身につけることが大切です。
また、夜間の歯ぎしり・食いしばりを防ぐために、歯科医院でマウスピースを作ってもらうのも有効です。
市販のものもありますが、できれば専門家の指導のもと、自分の口に合ったものを使用する方が効果的です。
2. 姿勢の改善
姿勢の悪さ、とくに「前かがみ」や「猫背」は、首から肩、そして顎関節にまで影響を及ぼします。
長時間のデスクワークやスマホ操作の際には、定期的に姿勢をリセットし、正しい体の使い方を意識しましょう。
正しい座り方のポイントは以下の通りです
・背筋を伸ばし、骨盤を立てる
・モニターの高さは目の位置に合わせる
・足裏を床にしっかりつける
・肩の力を抜いて、顎を引く
また、1時間に一度は立ち上がってストレッチや軽い運動をするなど、筋肉をほぐすことも大切です。
3. 食事の工夫
食事は顎関節にとって直接的な負担要因です。
硬いものや大きなものを無理に噛むことは避けましょう。
例えば、スルメや干物、フランスパン、硬い野菜などは、症状がある時には避け、柔らかく調理したものや、一口大にカットしたものを選ぶのが理想的です。
また、「片側だけで噛む癖」がある人は要注意です。
顎関節に左右差の負荷がかかり、関節の変形や筋肉のアンバランスを引き起こす可能性があります。
左右均等に噛むことを意識し、食事中もゆっくりとよく噛むことが大切です。
4. 顎のストレッチとマッサージ
顎関節や周囲の筋肉を柔らかく保つために、毎日のストレッチやマッサージを取り入れましょう。
以下は自宅で簡単にできるケア方法です。
【ストレッチ】
・唇を軽く閉じ、上下の歯を接触させない状態にする
・ゆっくりと口を開ける（痛みのない範囲で）
・5秒間その状態を保ち、ゆっくり閉じる
これを1セット5回、1日2～3セット行います
【マッサージ】
こめかみ（側頭筋）と、頬の部分（咬筋）を指の腹でやさしく円を描くようにマッサージを行う。
・1箇所につき30秒程度
・お風呂上がりや就寝前が特に効果的
5. ストレスの軽減
顎関節症は、心の状態とも深く関わっています。
ストレスや不安が続くと、無意識のうちに噛みしめたり、夜間に歯ぎしりをするようになります。
そのため、日常的にストレスを発散することが予防・改善に重要です。
効果的な方法には以下があります
・深呼吸や瞑想などのリラックス法
・ウォーキングやヨガなどの軽い運動
・趣味や好きなことに没頭する時間をつくる
・十分な睡眠をとる（質の良い睡眠も顎の回復には不可欠）
6. 冷温療法の活用
痛みが強い場合や、筋肉のこわばりが気になる時は、冷温療法が役立ちます。
急性の痛みには冷やす（アイスパック）、慢性的な筋肉のコリには温める（蒸しタオルやホットパック）ことが推奨されます。
ただし、皮膚に直接当てないようタオルなどで包んで行い、1回15分程度を目安にしましょう。
おわりに
顎関節症の症状は、日々のちょっとした生活習慣の改善によって大きく軽減できます。
医療機関での治療と併せて、こうした日常のセルフケアを根気よく続けることが、再発の防止や根本的な改善に繋がります。
まずは自分のクセに気づき、少しずつ正しい生活習慣を取り戻していきましょう。
KIC九大学研都市整骨では、日頃の姿勢を骨格から根本的に戻すことで顎にかかる負担を抑制し顎の歪みや痛みを改善に導きます。
顎関節症やお身体の事でお困りでしたら是非当院までお気軽にご相談ください。
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